日本では、朝・昼・夜と食事時間がある程度決まっているのが一般的だ。
しかし ベトナム では、「何時に食べる」という感覚がそこまで厳密ではない。
朝フォーを早朝に食べる人もいれば、昼食をかなり遅い時間に取る人もいる。
なぜベトナムでは、食事時間がここまで柔軟なのだろうか。
食事は「時間」より「状態」に合わせる
空腹になったら食べる
ベトナムでは、食事は時計よりも体の状態に合わせて取るものと考えられている。
「お腹が空いたから食べる」
この感覚が基本だ。
厳密な時間割が必要なかった
農業や商業中心の社会では、毎日同じ時間に同じ行動をする必要がなかった。
暑さが一日の流れを不規則にする
暑い時間帯を避ける生活
高温多湿な気候では、暑さのピーク時に無理に食事を取らないことも多い。
涼しい時間にずらす
朝早く、あるいは夕方以降に食事を取る方が楽な場合もある。
この調整が、食事時間の幅を広げた。
外食・屋台文化が時間を縛らない
いつでも食べられる環境
屋台や食堂は、時間帯ごとに形を変えながら営業する。
- 朝はフォー
- 昼は定食
- 夜は軽食
「この時間に食べなければならない」
という制約が生まれにくい。
自炊前提ではない
家で作る必要がないため、食事の準備時間に縛られることもない。
食事は「区切り」ではなく「補給」
エネルギー補給の意味合いが強い
ベトナムでは、食事は生活の区切りというより、体力や水分を補給する行為として捉えられている。
少量をこまめに食べる感覚
一度に大量に食べるより、軽い食事を何度か取る方が現実的だった。
家族全員が同時に食べる必要がない
個々の生活リズムを尊重
家族全員が必ず同じ時間に同じ食事を取るという発想は強くない。
無理に合わせない
誰かを待つより、食べられる時に食べる。
この柔軟さが、食事時間を固定しなかった。
宗教的な「時刻規定」が弱い
食事時間を縛る戒律が少ない
ベトナムでは、食事時間を厳密に定める宗教的戒律は強くない。
生活優先の考え方
宗教よりも、生活の都合が優先されやすい文化だった。
なぜ食事時間が決まっていないのか(まとめ)
ベトナムで食事時間が柔軟である理由は、
- 空腹や体調を基準にする食事観
- 暑さに合わせて行動を調整する生活
- 外食・屋台が常に利用できる環境
- 食事をエネルギー補給と捉える感覚
- 家族単位で時間を揃えない柔軟さ
- 時刻を縛る宗教的制約の弱さ
といった要素が重なった結果である。
ベトナムの食事時間は、規律の欠如ではなく、生活への適応なのである。
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