揚げ物と聞くと、油っこく、胃に重たい料理を想像する人は多い。
しかしベトナム料理の揚げ物は、不思議と「軽い」「食べやすい」と感じられることが多い。
春巻きや揚げ魚、揚げ団子など、油で調理しているにもかかわらず、なぜ ベトナム の揚げ物は
重たくなりにくいのだろうか。
それは偶然ではなく、素材選び・調理法・食べ方に理由がある。
衣に「小麦粉」ではなく「米粉」を使う
米粉は油を吸いにくい
ベトナムの揚げ物では、衣に米粉や米由来の生地が使われることが多い。
米粉は小麦粉に比べて、油を吸い込みにくく、揚げ上がりが軽くなる。
サクッとではなくパリッとした食感
ベトナムの揚げ衣は、厚くふくらむよりも、薄く硬めに仕上がる。
この食感の違いが、油っこさを感じにくくしている。
揚げ油の使い方が控えめ
揚げ物が主役になりすぎない
ベトナムでは、揚げ物は食事の一部であり、主役になりすぎない位置づけだ。
そのため、油の量や揚げ時間も最小限に抑えられる。
「揚げすぎない」感覚
カラッと仕上げることは重視するが、色づくまで揚げることは少ない。
結果として、油の重さが残りにくい。
野菜と一緒に食べる前提の料理
揚げ物単体で完結しない
ベトナムの揚げ物は、必ずと言っていいほど、生野菜や香草と一緒に食べられる。
油を中和する役割
生野菜の水分、香草の香り、酸味のあるタレ。
これらが合わさることで、口の中の油分がリセットされる。
酸味と発酵が油を切る
ヌクマム+酸味の組み合わせ
揚げ物には、ヌクマムをベースにした酸味のあるタレが添えられることが多い。
後味を残さない設計
酸味が油を切り、後味を軽くする。
これにより、揚げ物でも食べ続けやすくなる。
「毎日食べられるか」が基準
ごちそうではなく日常食
ベトナム料理の揚げ物は、特別な日の料理ではなく、日常の延長にある。
重ければ続かない
毎日食べる前提だからこそ、重たさは避けられた。
この現実的な感覚が、軽い揚げ物を生んだ。
なぜ揚げ物が軽いのか(まとめ)
ベトナム料理の揚げ物が軽く感じる理由は、
- 米粉中心の衣で油を吸いにくい
- 揚げすぎない調理感覚
- 野菜・香草と一緒に食べる前提
- 酸味と発酵による油切り
- 日常食としての実用性重視
といった要素が重なった結果である。
ベトナムの揚げ物は、油料理でありながら、油に依存しない設計なのである。
