インドでは、数字は単なる計算記号ではなく「宇宙の秩序」を表す象徴と考えられてきた。
結婚式の日取り、子どもの名前、家の番号、車のナンバーに至るまで、数字の吉凶が真剣に検討される。
本記事では、インドで縁起が良いとされる数字・悪いとされる数字を具体例とともに紹介し、その背景にある宗教思想や占星術的世界観をわかりやすく解説する。
なぜインドでは数字に“吉凶”があるのか
宇宙は数によって秩序づけられているという発想
インド思想では、宇宙は偶然ではなく数的秩序(リタ)によって動くと考えられてきた。
この発想は後に占星術(ジョーティシュ)や数秘思想と結びつき、数字=運命の設計図という認識を生んだ。
占星術と日常生活の密接な関係
インド占星術では、生年月日や曜日、惑星配置が個人の運命を左右するとされる。
そのため数字は、
- 人生の流れ
- 成功と停滞
を読み解く“記号”として扱われる。
インドで縁起がいいとされる数字
「1」|始まりと太陽の数字
「1」は太陽と結びつき、
- リーダーシップ
- 自立
- 創造
を象徴する。
新事業や学びの開始に好まれる数字。
「3」|調和と発展の数字
ヒンドゥー教の世界観では、創造・維持・破壊の三位一体思想が重視される。
このため「3」は 安定と成長のバランスが取れた数字 とされ、吉数として扱われる。
「7」|精神性と完成の数字
曜日、惑星、霊的段階など、多くの体系で「7」は完成を示す。
修行・学問・精神的成長と相性が良いとされる。
「9」|最強の吉数
「9」は完成・循環・力の極致を表す。
戦いや困難を乗り越える力を持つ数字として、非常に縁起が良いと考えられている。
インドで不吉・注意される数字
「8」|試練と停滞の数字
「8」は土星の影響を受ける数字とされ、遅延・制限・試練を象徴する。
これは、シャニ(試練を与える惑星神)と結びつけられている。
※ 完全な不幸ではなく、努力を要求する数字と理解される。
「4」|混乱と突然の変化
「4」は影の惑星と関連づけられ、事故・中断・予期せぬ変化を招くと考える人も多い。
家の番号や結婚日では避けられがち。
数字迷信が使われる具体的な場面
結婚式・吉日の決定
結婚日や入籍日は、
- 吉数
- 惑星配置
を総合して決められる。
数字の選択は 人生全体の流れを左右するもの と認識されている。
名前・車・家番号
名前の文字数、車のナンバー、部屋番号まで、縁起の良い数字が選ばれる。
特に都市部でもこの習慣は根強い。
ビジネスと契約
開業日、契約日、価格設定においても、吉数が意識されることが多い。
他国との比較でわかるインド数字迷信の特徴
中国や日本との違い
中国では語呂、日本では死生観が数字迷信の中心だが、インドでは 宇宙論・占星術が基盤 となっている。
同じ数字でも意味が変わる理由
惑星思想を通して解釈されるため、同じ「8」でも、人・時期・配置によって意味が変化する。
数字迷信との正しい付き合い方
迷信=非合理ではない
インドでは、迷信は 人生を慎重に設計するための思考ツール として扱われる。
尊重が最大のマナー
信じるかどうかよりも、軽視しない態度 が人間関係を円滑にする。
まとめ
- インドでは数字は宇宙秩序を映す象徴である。
- 吉数・凶数は占星術と密接に結びつく。
- 理解と尊重が文化摩擦を防ぐ鍵となる。
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